2008-04-26 大崎梢「配達あかずきん」 Novel 書店員が遭遇するミステリ。 後味が良く、心安らぐ作品たちが納められています。 収録作品の「標野にて 君が袖振る」で、額田王がうたった「あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」という和歌が出てくる。 今日は梨木香歩「丹生都比売」も読んだけれど、その主人公の草壁皇子は額田王の義理の息子(?)になる。 こういう偶然は、なんとなく心踊るものがある。 当の作品も読後感が良く、北村薫、加納朋子に続くお気に入りの人になりそう。 大崎梢は読書リストの上位に入れておこう。 今ようやく思い至ったのだけれど、先ほどの標野というのは、彼岸のことなんだろうな。